1日目
夏休み最後のイベントとして、中部山岳地帯をを息子と二人で自転車旅をしてまいりました。
2泊3日の短い旅でしたが、充実した旅になりました。
去年の5月の連休に寄居・直江津・糸魚川・松本と自転車旅をした続きでもあります。
午前4時20分に家を出発し、新座駅で自転車を輪行袋に詰め込み、始発の武蔵野線に乗り込みます。
西国分寺で中央線最後部に乗り込み、高尾で松本行きに乗換ます。松本行きの普通列車は6両で短く、高尾駅で降りると見当たりません。前方を見てみるとはるかかなたにいるではないですか。乗換時間も1分しか無く、自転車と荷物を持って全力で走りました。ようやっとの思いで最後部車両に乗り込みます。
電車の中では朝食を食べたり、車窓を眺めたり3時間あまりのんびりと過ごしました。
無事に松本駅に10時前に到着しました。自転車を組み立て、地図を確認し走り始めます。松本市内のセブンイレブンで軽く補給、そしてこれからの補給食、水分を調達致します。
国道158号は休日の為かとても交通量が多く気を使います。お互いに声をかけながら慎重に進みます。(前走者が対向車に気がついたときはタイコーと叫ぶ・後方者が後続車に気がついたときはコウゾクと叫びます)
途中の道の駅で一呼吸入れます。この日は非常に蒸し暑く水分補給をしっかり取ります。野麦峠方面への分岐を過ぎ、本格的な山岳路に入ります。ここからはトンネルが続き今まで以上に気を使います。自転車後方のフラッシャーライトを常時点灯したまま走行を続けます。
上高地方面との分岐、釜トンネル手前まで来ました。上高地にも行きたかったのですが、今回は先を急ぎます。
分岐を過ぎると、すぐ安房峠道路(有料)と旧道に分岐します。有料の安房峠道路は車専用道で自転車の通行ができません。よって嫌でも自転車は旧道経由になります。この旧道、冬季は通行止めになるし大変な山岳路です。
今回越えなくてはならない安房峠、この道は旧道であり、一般車はほとんど通らずそれは良いのですが、峠は1790メートルあり越すのが大変難儀です。
傾斜はたいしたことは事はないのですがテントなどキャンプ道具を積んだ自転車は重い事この上なく必死でペダルを回します。
標高が上がって来ると、北アルプスの山が見えてまいりました。
途中景色の良いところで休み休み登ります。レースじゃないので気楽です。
午後2時40分ようやっと安房峠に到着しました。今回結構必死でした。前夜ほとんど寝ておらず、久しぶりに足が攣りそうでだましだましペダルを回しました。
奥穂高岳 岳沢がとても綺麗に見えました。息子は峠に付いたらコカコーラをがぶ飲みするのだと言っておりましたが、ついてみると廃屋一軒建ってるのみ、有料道路が出来てから潰れてしまったそうです。
新道(トンネル)は、この峠真下450メートルを通過しているそうですが、峠を自分の力だけで登りきる快感、充実感、達成感は何にも変えがたいものです。この景色も車で登った人とはまた別の見え方だと思います(笑)
安房峠旧道の下りを超ハイスピード駆け下りました。自転車でも下りなら60キロ以上出る時も有ります。
平湯のバスターミナルで小休止を入れ、平湯トンネルまで軽い登り返し、そして平湯トンネルへと続きます。
平湯トンネルを走行中、息子が眠いといいます。このトンネル2000メートルぐらいあり、道は悪くなんで眠くなるのか不思議でしょうがありませんでしたが、トンネルを出た退避所でマットをひいて寝ておりました。
しばらくのお昼寝の後、高山に向けて走り始めます。平湯方面からは一気のダウンヒルです。車と同速度で下り午後5時頃到着いたしました。お腹も減り、どうしようか悩んだのですが、この時間に開いているラーメン屋で食べようとといことになり、鍛冶橋そばにあった高山ラーメンを頂きました。
濃口醤油味に縮麺、始めて食する味でありました。次回食べるかと聞かれたら、?です(笑)
その後、せっかく来たのだから高山の旧市街、上三之町あたりでも見学していきましょうといことで自転車を押しながら見学させて頂きました。
あたりはもうすっかり夕暮れ、観光客も少なく、目立つのは地元の人たちが散歩や夕涼みに出ております。
何か作られたというか、無理やりの観光地としての古い街並みよりもこうした生活感の方が心地よいものがあります。
その後、
今夜の寝場所を求めて、国道41号を北上致します。飛騨古川の手前にある道の駅に、ちょうどキャンプ出来そうな場所がある事を確認し、今夜の風呂を探しに飛騨古川「の街を走ります。町を散歩していたおばちゃんにこの辺に温泉か銭湯はありませんか聞いてみると、近くに小さな温泉があるよと教えて頂きました。
早速行ってみると温泉宿のようです。車も止まってなければ人もいそうもなかったのですが、大きな声ですみませんと叫んでみると、おじいちゃんが出てきました。
お風呂に入りたいんですけど(息子)
いいよ、でも8時までだけどいいかいという事で、早速入浴させていた来ました。(料金500円)
小さなお風呂でしたが、泥湯のような温泉でとても気持ちが良かったです。さっぱりしました。
有難うございました。
たんぼの湯
温泉を出てキャンプ地に戻る途中、飛騨古川の街並みを味わいます。古い街並みで昔NHKの朝ドラ・さくらの舞台になった町であります。(暗くてよく見えませんでしたが)
デイリーヤマザキでお酒とおつまみ等宴会セットを買い、テントを設営して軽くいっぱいやった後、汚れた衣服を洗濯して自転車に干し、早々に、酔いと疲れでダウン。あっという間に夢の中です。
本日125キロ走行
2日目
夜中12頃、目覚める。アイドリングのトラックの音がうるさい。
一時間ぐらい寝られない。
また3時に目が覚める。
また一時間ぐらい寝られない。
朝5時に目覚める。
もう起きなくちゃ。
テントや前夜の宴会屑などをかたずけ、6時頃道の駅を出発、まず前夜行ったデイリーヤマザキに向かい走り始めます。この頃道の駅にはごみ箱が無いので、お弁当屑などは購入先のコンビニで引き取ってもらいます。また朝食をこのコンビニで摂取します。今日も1200メートル級の峠を越えて行かなくてならないのと、無人地帯を通過していくので予備食料などの補給食を購入します。
飛騨細江付近で国道41号に別れをつげ、国道360号に入ります。
これから目指すのはこれ。
天生峠(あもうとうげ)
最初は民家も有ったのですが、そのうち人っ子一人いない地帯に入ります。
今日も急坂に苦しまされます。
なんでこんな事やってんだろ、止めたい、俺って馬鹿か変態か(笑)
もう、はあはあしまくりで汗は噴き出し、あまりの速度の遅さからヘルメットを脱いで少しでも涼しくなるように考えながら走り続けます。峠もあまり辛くないときは息子と話をしながら登るのですが、辛くなるとお互いに無口です。
考えている事は、どの辺が頂上かな?地形や道路の先ばっかりを見ています。あまりにも同じようなカーブや急傾斜が出て来ると本当に泣きが入りますが、一生続く登り坂は無いよなと考え、いつか到達できると地道にペダルを回すことに集中します。
途中湧水があったのですが、あまりの冷たさにタオルを濡らして体中を拭きました。
超キモチーイー
でもこの湧水、2秒も手を入れていられません。冷た過ぎます。
しばらく休んだ後また走り始めます。
途中少し景色が良いところがあったのですが、峠の方が景色良いだろうと思って頑張っていると、ようやっ天生峠に到着しました。(標高は1290メートル)
景色は良くありません。でもこれ以上登らなくて良いかと思うとなんとも嬉しいです。
峠の頂上でしばらく休み、飛騨白川郷に向け下山します。
途中白山が見えるポイントで写真を撮りました。
標高差800メートルを一気に下り、白川郷が見渡せるポイントに降りてきました。
上から見る白川郷は素晴らしいです。
良くこんな山奥に人が入ったな、と感心するぐらい昔は山奥だった思います。
世界遺産に選ばれただけあって、25年近く前に訪れた時と印象が大分違います。
昔感じたのは、白川郷周辺がとても貧困で厳しい土地柄何だなと思いましたが、現在は観光収入や、近くに高速道路が開通し、メインの通りなんかはここは渋谷竹下通りかというくらい賑わっています。
また観光客は中国人がとても目立ちました。
神田家を見学させて頂きました。先人の知恵がたっぷり詰まった素晴らしい作りの家です。お茶もご馳走になりました。
白川郷地域内は車進入不可なのですが、自転車はOKなので集落中を見て回ります。
南北に結構大きな集落ですので徒歩での見学は大変です。一般の人は結局中心部のお土産屋さんしか行かないのではないでしょうか。もったいない(笑)
白川郷でたっぷり2時間観光をさせていただきました。
ちょうどお昼時、お腹が空きました。観光地中心部は高いし、でも一歩出てしまうと何も無いし、どうしようかなと迷っていると、ちょっと町を出た所に、バイク乗りが沢山入っている蕎麦屋さんを発見しました。
直感でうまそーな予感(笑)
自分はうどん大盛り、800円
息子はそば大盛り、結論からするとうどんは大失敗、干しうどんです。
そばは本当に手打ちで美味しかったです。値段は1100円、まあしょうが無いのでしょうかね。観光地価格。
炭水化物を補給した後、五箇山に向け走り始めます。超大トンネルやスノーシェイドが続く道ですが、高速ができたおかげか交通量が少なくまだ救われます。
素晴らしい景色に中、下り基調ですが、リアス式海岸のような、細かいアップダウンを繰り返しながら庄川沿いに走ります。25年前もバイクで通過した事があるのですが、あの当時はコーナーしか見ていなくこんな景色があるなんて全く気がつきませんでした。ゆっくり走る事も大切ですね。
五箇山も白川郷と同じように合掌作りで有名な土地であります。
結構ヘロヘロになりながら、午後4時50分頃、今夜のキャンプ地、道の駅に到着です。
ここ井波はついてみて気がついたのですが、施設が充実していて食堂、沸かし湯ですが銭湯なども併設されており、また国道からも離れているためとても静かな環境です。
しばらく休んだ後、併設されている銭湯に出向きました。とても大きなお風呂で気持ち良かったです。
お風呂場の食堂で夕飯を取る予定でしたが、お風呂から出てみるとまだ食堂受付時間中にも関わらずチケット機械がクローズされているではないですか。受付のおばちゃんにうわーなんでーと尋ねると、今日はお客さん少ないから、早じまいしちゃったというのです。
このままじゃ飢えます。
せっかくお風呂に入り気持ち良くなったのに、しょうが無いので約1.2キロ離れた国道近くのコンビニまで買い出しです。
コンビニまでは下りなのですが、道の駅に戻るまでは激登りです。また汗かいてしまいました。
悔しいので思いっきり買い込んできました。真っ暗の中、大宴会です。あまりにも沢山買いすぎたのでお弁当1個食べきれず、翌朝食べる事にしました。
空は快晴、素晴らしく星が瞬いています。酔っぱらってきました。撃沈です。
本日の走行 108.2キロ
3日目
夜中12頃、おしっこがしたくなり目覚める。
トイレに向かう、その途中満点な星空に一安心。
今度は3時に目が覚める。なぜかというと雨が降ってきたから。
あわてて自転車を軒下にしまう。自転車に洗濯物が干してありますので。
一時間ぐらい寝られないが、しっかり朝5時に目覚める。
もう起きなくちゃ。
今日は最終日、金沢に向け出発です。昨日と同じように朝食をコンビニで取ります。
途中雨に降られましたが、無事金沢兼六園に午前8時30分到着です。
兼六園は朝7時から見学できます。(300円)
やはり25年前に来た時はちっとも感動しなかったのですが。
ここで本人登場(息子カメラ)
兼六園をたっぷり2時間近くかけ見学しました。ここも中国人が多いですね。
金沢城公園にも行ってみます。こちらはイタリアーノの団体さんが来ておりました。
お腹も空いてきたので観光を止め、金沢駅に向かいます。
駅に向かう途中のガストで昼食を頂きます。がっついていたので写真撮るの忘れていました。
日替わりランチ2種類をオーダー
このガストがあった地域のそばに金沢市長土塀というところがあるのだけれど、昔のうちの旧本籍地だそうです。うちのルーツは金沢なのは確かなのですが、いかんせん東京大空襲ですべて焼けてしまい、家系図からすべて焼失して過去がわかりません。父が以前金沢市役所に問い合わせてもわからなかったみたいですし。家紋も加賀梅鉢だしなんか金沢は惹かれます。
金沢駅前にやってきました。これから輪行で帰ります。乗車時間は約4時間です。
わかりづらい券売機で、乗車券、特急券、新幹線の三種類のチケットを息子と確認しあいながら購入します。すべて自由席券で二人合わせて22220円(高)これじゃJR乗らないよな(笑)
キオスクで酒とつまみ購入して電車に乗り込み寛ぎます。
予定通り行くでしょうか?
はくたか15号は日本海沿岸を猛烈な勢いで進んでいきます。
直江津を過ぎると、北越急行線に入ります。狭軌鉄道では最速の160キロ運転をしているそうです。
あっという間に越後湯沢に到着、そこから新幹線に乗り換えるのですが自転車を持っているのでMAXトキには間に合わず、湯沢初のMAX谷川(各駅停車)に乗り込みました。
ここでもこれ、どれだけ飲めば気が済むのか(笑)
大宮駅に降り立ちます。ここから北朝霞まで輪行で帰ろうかと思ったのですが、ちょうど夕方の帰宅時間で人も多く、なんか別の意味で疲れちゃいそうだったので自走で帰る事を決意。
自転車を組み立て、新大宮バイパス、浦所、荒サイで約1時間で帰着しました。
疲れましたけど大変走りがいのあるタフな道のりと、観光を十分楽しむ事が出来ました。
息子よ、有難うございました。来年から社会人になるのでなかなかこんな機会は無いかもしれませんがもしチャンスがあればまたやりましょう。
本日の走行距離 65.26キロ
かかったお金 2人合わせて約5万円(交通費、食費、入浴など雑費合計)
これからの予定
北部方面の続きも計画中
0 件のコメント:
コメントを投稿