2011年4月18日月曜日

石巻 災害ボランティア2日目




夜中、猛烈な風と寒さで何度も目が覚めました。気温は相当低くこちらより5度近くは低い気温です。テント外で炊事をしていたのですが風が強いため水が沸騰せず、いつまでたってもご飯ですよが柔らかくなりません。しょうがないのでテントの中で炊事を致しました。今回のメニューは朝からカレーです。
隣のテントは60歳すぎのお父さんでした。群馬から一人でボランティアに来ており、一週間活動され本日帰られるそうです。本当に頭が下がります。
本日は早朝より活動開始です。石巻女子商業に午前8時30分集合致しました。
全員集合後、本日も昨日のお宅にて作業を始めます。本日はタイ王国からわざわざボランティアに訪れた21歳の青年も参加しました。(医者であり弁護士でもあるそうです)
つべこべ言っている人は誰もいません。皆どこかリミッターが外れた状態です。今までの既成概念ではこの事実は説明する事ができません。その何とも心に押し寄せる異常な状態を解決するために自分たちは来ているんだという使命感がそうさせているんだと思います。

昨日大体の泥は出してあったのですが、まだトイレが使える状態ですはありませんでした。本日は風呂場清掃と、トイレがある程度使えるように徹底的に集中して取り組む事に致しました。2日前水道が復旧して水道が出るようになりました。また電気も使えるようになりました。その為避難所にいた住民の方々が自宅に戻り始めております。真っ先にトイレは使いたいですものね。

すべての穴からヘドロが流れ込みフロートからパッキンまで剥がれ落ちている状態でしたが、我が家のトイレと同じメーカー、構造だった為、何とか使えるように修理することが出来ました。我が家のトイレを直した経験が生かされました。
何十回と綺麗な水と手作業で清掃したので十分使えると思います。
また隣の風呂場ではU青年が本当に一生懸命清掃に励んでおります。前日の風呂場と見比べて下さい。
外ではチームの一員の建具屋さんが津波で割れたサッシなどを修理しております。もう本当にプロの根性には目を見張ります。やっぱ凄い。

昨日と比べて本当に綺麗になりました。
最後に家主を含め皆で記念の写真を撮りました。
家主さんも本当に喜んでくれて、こちらとしても本当にやって良かったと心から思う事が出来ました。避難所より自宅に戻りたい人々の為に微力ながらにも貢献出来たのではないかと思います。現在地場の大工さんにリフォームを頼むと40件待ちだと言われたそうです。何年先になるか判らない現実がありますので少しでも皆様に協力頂けると助かると思います。


作業終了後、いったん石巻専修大学に戻りテントを撤収し帰宅する事にしました。先ほどのU青年は深夜バスで東京に帰る予定だったみたいですが、無理やりに誘い、一緒に車で帰る事にしました。条件は隣で寝るな(笑)

おかげさまで道中の6時間以上の時間、フラフラになるまで話しかけてくれて何とか意識混濁する場面もありましたが無事に和光市駅まで送る事が出来ました。そして先ほどU青年か無事に自宅に帰れた報告がありました。良かった良かった。






感じた事

ボランティアのニーズは避難所よりも、自宅でのニーズに移ってきているのではないか?食料は避難所では充分ありそうだが、毎日おにぎりとパンのみである。但しインフラが復旧してきているので早い時期に地元商店が回復すると思う。


他方、建築関係のプロの方々は本当に役に立てると思います。コンパネや資材、工具を持ってかけつければ喜ばれると思います。出来る範囲で出来るだけの協力で良いと思います。顔の見えるボランティア活動をしていきましょう。



電気、水道が復旧してきています。よって避難所から自宅に戻りたいという要望が多くなってくると思います。一か月近く手のつけれなかった家はかなり蒸れて木材がフヤケタ状態です。見た目はしっかりしていても構造的にかなり弱くなっているのが現状だと思います。

地区によるのでしょうが、漁港や倉庫の近くは魚が多く、大量の魚が民家に漂着しています。気温の上昇でそれが腐敗してきており、衛生状態が大変悪くなってきています。保健所の徹底した消毒が必要だと思います。鳥インフル並みに対処したほうが良いと思います。(かなり蝿の姿を見ました)

ボランティアに行く方は最低限自分を守る方法を勉強して行った方が良いかもしれません。お脅すつもりはありませんが、釘などの踏みぬき等を考えると破傷風の注射などしていった方が良いかもしれません。

もしボランティアに行かれる場合は、突然飛び込みで出かけるのではなく、地元社協やボランティア団体通して行かれる事をお勧め致します。そして貢献できる作業内容を伝えとけばマッチングをはかってくれると思います。(整体師の方々が避難所でサービスを行いたいというような話も聞きました)


ちなみに自分も新座市社会福祉協議会にてボランティア保険に加入しました。災害型タイプで一年間720円です。社協の場所は新座市商工会裏の建物です。印鑑は必ず持参下さい。


現在ボランティアは完全自炊のテント暮らしが基本になっています。お風呂も入れません。長期にボランティアされる方々はある意味避難所の方々よりも過酷な状態です。何とかボランティアに有効に情報が行くようにして頂きたいと思います。


テントでの宿泊はボランティア活動の敷居が高くなってしまいます。車中泊も一つの手だと思います。自分のテントは山岳用なので風をいなす事ができますが、オートキャンプなどのテントですと、ポールの強度が足りず宿泊不可能な状態になります。現実かなりのテントが潰れていました。


ボランティアの実数が本当に足りていないと思います。泥だし作業などに行政の方々の作業は見ることはできませんでした。聞き取り調査等に人員を振り分けているのだと思いますが(自衛隊の方々は除く)少しでも参加しやすいように行政や自治体の対応をお願い致します。

気が付いた事は今後も書いて行きたいと思います。


一件追記
町を車で走ってみて、被災しているのは本当に一部です。海から近い本当の一部部分が津波でやられているのみです。日本が駄目になることは決してありません。被災者に最大限協力すれば必ず乗り越えられる範疇だと思います。被災していない私たちが元気を送り続けましょう。

4/21一件追記
今回伺ったお宅も当然そうですが、津波で被害を受けた地域です。という事は最大余震が来た場合はまた津波の被害に合う可能性があるという事です。ボランティア中に被害に合う可能性、危険性は必ずあります。現場到着後は必ず安全確認、もしもの場合はどこに避難するかを必ず決めて作業して下さい。

動画を追記します。女川街道の様子です。この街道左側が津波でやられています。

1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

帰りに送っていただいたおかげでバス代と時間が節約できました。ありがとうございます。浮いたバス代は次回の活動資金にさせていただきます。
7~8人がかりで民家一軒に2日かかったわけですから、人手が全然たりないように思います。周囲に声をかけてみましたが、なかなか集まりません・・・(^^ゞ